目黒区でスレート屋根の上にカバー工法で板金工事をしました

新しい屋根材にしたい場合には「葺き替え工事」か「カバー工法」のどちらかがあります。
今回、ご相談いただいたお客様のご自宅の屋根は「カバー工法」で板金工事を行いました。
カバー工法とは、既存の屋根の上に防水シートと新しい屋根材を重ねて施工するリフォーム方法のことで、板金工事とは、既存の屋根の上に新しい金属（板金）の屋根材を重ねる工事のことです。
カバー工法は、既存の屋根は剥がさずに済むため、廃材も少なく環境に優しい上、工期や費用を抑えることができます。

カバー工法の欠点については、屋根の下地補修ができないこと、将来の修理やリフォーム費用が高くなること、もしかしたら、耐震性に影響を与える可能性があること、火災保険が使えないことなど挙げられます。
屋根の下地補修とは、既存の屋根を剥がさないため、屋根の下地の劣化状況が確認できないことですが、先の現地調査で下地がひどく劣化している場合は、予め、お客様にお伝えしていますので、カバー工法にされていない可能性もあります。
また、将来のリフォーム費用が高くなるのは、一度カバー工法した屋根に再度することはできませんので、すべての屋根を取り外して新しく被せるということで、廃材が倍に出るから高くなるということです。
ただ、カバー工法した屋根は２０年～３０年くらいは持つこと、瓦屋根に比べてスレート屋根の方が費用は抑えられますので、それほどご心配されることもないかと思います。
火災保険については、既存の屋根材を撤去せず、新しい屋根材を重ねる工事なので適用対象外になる可能性があります。
耐震性の影響については、軽微なのでほとんどご心配する必要はありません。

以上のことから、長所と欠点を踏まえて「葺き替え工事」か「カバー工法」にするかをお考えになることができます。
今回は、ご依頼を受けたお客様のカバー工法にされたご自宅の屋根をこれから見ていきます。




ご自宅の既存の屋根です。
スレート屋根で表面剥離などかなりの劣化症状が見られます。



ルーフィングシート（防水シート）を貼りました。
防水シートは屋根材で隠れてしまうため、あまり注目されませんが、雨漏りに対しては最も重要な材料です。
防水シートは、一般的に３０年以上経つと防水シートの機能が失われ、雨漏りのリスクが一気に高まります。



上の写真のように、エアカッターを使いながら新しく屋根を被せていきます。
エアカッターとは、主に金属製の屋根材を切断するために使用される工具です。
また、ルーフィングシートの施工にも使います。



防水シートと屋根材の2つが新しくなることで、長期にわたって屋根本来の機能を取り戻すことができます。



完成しました！
カバー工法で被せた新しい屋根の寿命は、一般的に２０年～３０年位です。
ただ、屋根材の種類やメンテナンスの頻度によっても寿命は変わってきます。

今回の工期は３日間でした。
屋根の工事が終わり、これで安心して生活ができますね。

モノツクリに屋根改修工事のご依頼をしていただき本当にありがとうございました。