目黒区目黒本町で棟瓦の修繕工事を行いました
棟瓦とは、瓦屋根の頂点部、つまり「棟」と呼ばれる部分に使用される瓦のことです。和瓦の場合、平たい「のし瓦」を積み上げてその上に棟瓦をのせ棟を納めます。
棟瓦の主な役割は、雨漏り防止と、屋根の美観を向上させることです。
のし瓦と棟瓦をおろして開けてみた大棟の写真です。
大棟とは、棟のいちばん高いところを指します。
劣化により、茶色く変色していました。
今回は、大棟の漆喰やりかえ工事を行います。
大棟漆喰やりかえ工事とは、屋根の棟(いちばん高い部分)の漆喰が劣化してしまった際に、古い漆喰を取り除き、新しい漆喰を塗り直す工事のことです。
主に、漆喰の崩れや剥がれが軽微な場合に適用されます。
古い漆喰は丁寧に剥がして、漆喰の残りや埃をきれいに掃除します。
新しい漆喰の詰め直しをする前に、棟瓦のズレや隙間があれば調整をします。
漆喰は、消石灰を主とした材料です。
瓦の耐用年数は長いもので50年~60年と言われていますが、漆喰の寿命は瓦より短く、20年前後で表面が朽ちてきたり、剥がれてきたりするのが一般的です。
漆喰の詰め直しは、丁寧に、棟瓦の両側に均等な厚みで塗布します。
番線で固定していきます。
屋根瓦の番線とは、瓦を固定するために使用される細い金属線のことをいいます。
大棟に使用される番線とは、棟瓦とのし瓦などを固定するために使用される細い金属線のことです。
主に、棟瓦の雨仕舞いを強化したり、瓦のズレを防いだりする役割があります。
上の写真は、面戸に塗られた漆喰です。
面戸漆喰とは、瓦屋根の棟(屋根の頂上部分)の土台を覆い隠すように塗られる漆喰のことです。
これは、雨水が土台に直接当たるのを防ぎ、土台を保護する役割を担います。
ほぼ出来上がってきました。
のし瓦を積み上げおわりました。
積み上げたのし瓦の上に棟瓦をのせて納めます。
お客様には写真で仕上がりを確認していただきます。
今回の工事では、3人で作業をして1日で終了しました。
モノツクリにご依頼をいただきありがとうございました。